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プレイステーションにCPUとして採用された当時のMIPSアーキテクチャは、組み込み向けやゲームコンソールに利用するにはあまりメモリ効率が良いとはいえず、CPU自体の処理能力も同クロックの80386程度の速度であり、また搭載メモリ容量およびアクセス速度も競合機と比較すると厳しいものがある等、メモリとCPUパワーによる「力技」は困難であった。

当初より3D(ポリゴン)処理に特化したアーキテクチャをとっていることが、最大の特徴である。2D処理(旧来のスプライトおよびBG機能)についてはこれらの機能を搭載しておらず、フレームバッファおよびポリゴンを擬似的に転用することによりある程度の2D処理をこなす。2D画像を直接フレームバッファに描画する「疑似スプライト機能」を備えるものの、BG画面やラスタ割り込みなどの機能を備えていないため、既存の2次元的なゲーム作品が多用した表現の再現性も高いとはいえない。他にも音声制御用プロセッサ(SPU)のメモリ容量や、テスクチャに使用可能なテクスチャバッファの容量など、ハードウェア上の制約も多かった。

一方、3D処理については、ポリゴンの頂点演算や座標変換を行うジオメトリエンジンを搭載し、さらにフレームバッファにポリゴンやテクスチャマップドポリゴンを転送する機能をハードウェアで備えるため、これらの処理を全てCPUで処理することが多かった当時のパソコンやゲーム機と比較した場合に格段に高い性能を持ち、3D(ポリゴン)処理に特化したハードウェアと言える。

BGプレーンを持たず、背景を含めて全てを擬似スプライトとして表現しなければならないプレイステーションが当初は苦手とした2D処理も、将来的な互換性の維持を理由として一部の大手メーカー以外のハードウェアへの直接アクセスを禁止し標準ライブラリの利用を義務づけていた制約を解禁するなどした結果、本質的な解決こそ無かったものの、後期にはある程度の改善をみた。

また高速なJPEGデコーダを内蔵し、この機能を活用して当時の水準では高画質なMotion JPEGによる動画(ムービー)の再生が可能であった点も特筆される(ただし、処理速度の限界からムービーのフレームレートは全画面時に15fps前後であった)。 この機能を活用して、FF7を代表とするようなプリレンダリングされた3DCGムービーとネイティブの3Dシーンを連結して多用することで場面と時間をつなぎ、物語性を補完する手法が確立した。また、ゲーム導入時のデモムービーやエンディングムービーなど、ゲームをプレイするための動機付けとしても活用された。

開発環境については、当初は十分に整備されていたとは言えず、またスクラッチパッドなどのCPUやアーキテクチャの特徴(癖)を積極的に活用しなければ十分なパフォーマンスを引き出すことができないといった基本的な知見も広く共有される事はなく、特に小規模なメーカーでは開発に苦労させられた。 のちにサードパーティーが作成した統合環境(開発環境)をソニーがフィードバックしたことなどにより、中期以降は快適な環境を構築することに成功する。また、ソフトハウスの参入条件を低くするなど総合的な戦略が功を奏し、タイトル数を増やした。また従来よりもリアルな表現が可能になり大人の鑑賞にも堪えるゲームも発売され、ゲーム機を子供のおもちゃという印象から脱却させる事にも繋がり広範な支持を得る事にも成功する。

また主要な半導体には自社で独自設計ないしカスタム化したものを用いていたため、製品発売後も半導体プロセス技術の進歩などを受け、再集積化(複数の半導体を一枚のシリコンにまとめる)やシュリンク化(チップ面積を縮小し、一枚のシリコンウェハーからより多くのチップを生産する)などを行うことができた。その結果、数度にわたるコストダウンを実現し、プレイステーションの販売価格は最終的には発売開始時の半分以下まで下がった。